胃の不快感から解放されたい!機能性ディスペプシアの治療法

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2024.09.24

胃の不快感から解放されたい!機能性ディスペプシアの治療法

機能性ディスペプシアとは?

機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)は、胃の痛みや胃もたれ、胸やけ、吐き気などの症状が慢性的に続く病気です。この状態では、内視鏡検査を行っても特定の異常は見つかりません。

機能性ディスペプシアの原因は多岐にわたり、胃や十二指腸の運動機能の阻害や知覚過敏、ストレス、ピロリ菌感染などが挙げられます。これらの要因が複雑に絡み合って、症状を引き起こします。

症状と診断

機能性ディスペプシアの症状は非常に多様で、代表的なものとして食後の胃もたれ感、早期満腹感といった症状のPDS(食後愁訴症候群)と、みぞおちの痛み、みぞおちの焼ける感という症状のEPS(心窩部痛症候群)の2つに分類されます。

これらの症状は、胃がんや慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎など様々な病気の可能性が考えられますが、これらの症状が少なくとも6か月以上前から現れていて直近3ヶ月は症状が持続していながら、内視鏡検査などで異常が見られない場合に機能性ディスペプシアと診断されます。

機能性ディスペプシアの検査

機能性ディスペプシアの検査方法として「内視鏡検査(胃カメラ検査)」を行っております。

内視鏡検査(胃カメラ検査)

機能性ディスペプシアの診断において、内視鏡検査は非常に重要です。内視鏡検査は、胃や十二指腸などの消化管内部を直接観察するため、病変や異常の有無を確認するために行われます。機能性ディスペプシアの場合、内視鏡検査で器質的な異常やピロリ菌感染が見つからないことが診断の前提となります。内視鏡検査以外にも必要に応じて超音波検査や血液検査なども行い、異常が見つからないにもかかわらず患者が慢性的な胃の不快感や痛みを訴える場合に、機能性ディスペプシアと診断のもとで治療を行うことになります。

機能性ディスペプシアの治療方法

機能性ディスペプシアの治療では、薬物療法と生活習慣の改善を行っていきます。生活習慣については、症状が改善してからも、再発防止のために継続されることをお勧めします。

薬物療法

機能性ディスペプシアの治療法は、基本的に内服薬による薬物療法です。薬物療法は、症状の原因に応じて選択されることが一般的です。まず、胃の運動機能を改善するための「胃酸分泌抑制薬」「消化管運動機能改善薬」。これらの薬は胃酸の分泌を抑え、胸やけや胃もたれの症状を軽減する効果があります。また、「抗不安薬」や「抗うつ薬」も使用されることがあります。これらの薬はストレスや不安が原因である場合に有効です。一方、ピロリ菌が関与している場合には、除菌治療が必要となります。

胃酸分泌抑制薬としては、プロトンポンプ阻害薬(PPI)やヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RA)などがあり、消化管運動機能改善薬としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(アコチアミド)、ドパミン受容体拮抗薬(メトクロプラミド、ドンペリドン)、セロトニン5-HT4受容体作動薬(モサプリド)などがあります。
漢方薬で六君子湯も有用であるとガイドラインでは推奨されています。

生活習慣の改善

生活習慣の改善も機能性ディスペプシアの治療において非常に重要です。まず、規則正しい食事を心がけましょう。過食や早食いは胃に負担をかけるため、少量ずつゆっくりと食べることが推奨されます。また、脂肪分の多い食品や刺激物は避けるべきです。適度な運動も効果があります。運動は胃の運動機能を活性化し、消化を助ける効果があります。また、アルコールやタバコも胃に悪影響を与えるため、控えるべきです。

ストレス管理

ストレス管理も機能性ディスペプシアの治療において欠かせません。ストレスが胃や十二指腸の運動機能を阻害することがあるため、ストレスを軽減する対策が必要です。これにはリラクゼーション法や趣味の時間を持つこと、適度な休息が含まれます。また、心理療法やカウンセリングを受けることも一つの方法です。

食事の見直し

機能性ディスペプシアの症状を緩和するためには、脂肪分が多い食品や、揚げ物、辛い食べ物、炭酸飲料、カフェインを多く含む飲み物などは胃に負担をかけやすく、胃の運動機能を阻害し、胃もたれや胸やけを引き起こす原因となります。また、アルコールも胃粘膜を刺激し、症状を悪化させることがあるので控えることが大切です。

機能性ディスペプシアの再発予防のために

機能性ディスペプシアの再発を予防するためには、食習慣やストレスケアなど、継続的な生活習慣の改善が大切です。まず、毎日の食事内容を見直すことが重要です。高脂肪食を避け、消化に良い食材を中心としたバランスの取れた食事を心がけましょう。また、食事は規則正しい時間に摂ることが再発防止につながります。

さらに、ストレス管理も生活習慣の改善の一環として重要です。リラクゼーション法や趣味の時間を設けることで、心身のバランスを保つようにしましょう。睡眠不足は消化不良の原因にもなるため、十分な休息を取ることもおすすめです。

規則正しい生活と適度な運動も不可欠です。朝起きてから夜寝るまでのライフスタイルを整え、軽いウォーキングやヨガなどの運動を取り入れることで、胃腸の機能が改善されると言われています。これらの習慣を継続することで、ディスペプシアの再発防止に大きく寄与します。

まとめ

機能性ディスペプシアは、胃の痛みや胃もたれ、胸やけ、吐き気などの症状が慢性的に続く疾患であり、内視鏡検査で異常が見つからない場合に診断されます。その原因は、胃・十二指腸の運動機能の阻害、知覚過敏、ストレス、ピロリ菌感染など複数の要因が複雑に絡み合っています。

治療法としては、主に薬物療法、生活習慣の改善、ストレス管理が挙げられます。特に薬物療法では、消化器系の薬が用いられることが多いです。また、食事の見直しや健康的なライフスタイルの維持も重要です。

症状が半年以上続き、胃内視鏡検査(胃カメラ検査)などで胃や食道に器質的な異常がない場合に機能性ディスペプシアと診断されます。
胃痛やむねやけなどの症状は、胃潰瘍や胃がんなど他の様々な病気の症状に共通するものになるので、胃カメラでそれらの疾患でないことを確認することが大切です。

京都市伏見区の「なかた内科・胃腸内科クリニック」では、鎮静剤を使用することで、患者さんが寝ている間に苦痛を感じることなく胃カメラ検査が終了する無痛の内視鏡検査を提供しています。

経鼻内視鏡も導入していますので、鎮静剤が使えない場合などご要望に応じで経鼻内視鏡での胃カメラ検査も可能です。

胃の痛みや胃もたれ、胸やけ、吐き気などの症状が慢性的に続いているという場合は、なかた内科・胃腸内科クリニックにご相談ください。

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