大腸がんの初期症状かも?気付かぬうちに進行する危険なサイン

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2024.10.31

大腸がんの初期症状かも?気付かぬうちに進行する危険なサイン

大腸がんとは

大腸がんは、大腸の粘膜から発生する悪性腫瘍で、結腸、直腸、肛門に発生します。日本においては、大腸がんの約70%がS状結腸または直腸で発生しており、高齢化や食生活の欧米化とともに罹患数が増加し続けています。

特に大腸がんは男女総数の罹患率で第1位、女性では死亡数が第1位という深刻な状況にあります。

大腸は1.5mから2mの長さがあり、結腸と直腸に分かれていて、この臓器は主に水分の吸収と便の形成を行う役割を果たしますが、不健全な食生活や運動不足、喫煙、肥満、過度の飲酒などが大腸がんのリスクを高めます。

また、大腸ポリープや潰瘍性大腸炎にかかったことがある場合や、家族に大腸がんの方がいる場合も、リスクはさらに上昇します。

初期には無症状であることが多い大腸がんですが、やや進行してくると血便、排便習慣の変化、便が細くなるなどの症状が現れることがあります。

これらの症状は見過ごしがちであるため、定期的な検査や早期発見が重要です。具体的には、大腸カメラ(内視鏡)検査や便潜血検査が有効な検査方法です。

大腸がんの初期症状

大腸がんは早期には自覚症状が乏しいと言われており、無症状のまま進行するケースが少なくありません。

自覚症状が現れる頃には病状が進行していることが多く、特に腫瘍が大腸内で成長することで、腸閉塞や出血を引き起こす可能性があります。初期症状を見逃さず、早期発見につなげることが大腸がんの治療において非常に重要です。

血便

血便は大腸がんの典型的な初期症状の一つです。この症状は便に血液が混じることを指しますが、時間経過で血が変色し、肉眼では確認しづらいこともあります。そのため、定期的に便潜血検査を受けることが重要です。便潜血検査陽性の場合は、早急に医療機関を受診し、大腸カメラ(内視鏡)検査などを受けることが進行を防ぐ第一歩です。

便が細くなる

便が細くなる状態も注意が必要です。これは、腫瘍が大腸内で便の通過を狭めている可能性があるためです。この現象が続く場合は、特に注意深く観察することが求められます。

下痢と便秘の繰り返し

下痢と便秘を繰り返す場合、大腸がんの初期症状である可能性があります。腸内の環境変化や腸管の狭窄が原因となり、排便のリズムが崩れることがあります。こうした症状が見られる場合は、早期発見に向けて検査を受けることをおすすめします。

腹痛と腹部膨満感

腹痛や腹部の膨満感も見逃せない症状です。腫瘍が進行することで便通が悪化し、これらの不快感が生じることがあります。頻繁にこれらの症状が現れる場合は、できるだけ早めに当院を受診するようにしてください。

体重減少と疲労感

原因不明の体重減少が見られる場合、特に注意が必要です。これは、大腸がんが進行する中でがん細胞を大きくしようと栄養の吸収を妨げることにより起こります。

また、慢性的な疲労感も大腸がんによる症状の一つです。心当たりのない1か月3~4㎏ほどの体重減少や、慢性的な疲労感の症状がある場合、早期の診断が求められます。

排便後の残便感

排便後にまだ便が残っている感じがする、いわゆる残便感も初期症状の可能性があります。これは、腫瘍による腸内の空間減少が原因になっていることが考えられます。こうした感覚を持った場合は、当院にご相談ください。

大腸がんの原因

大腸がんは、多くの要因がその発生に関与しています。食生活の欧米化に伴った動物性脂肪を多く含む食事や、運動不足、飲酒や喫煙も重要なリスク要因です。

 特に過度の飲酒は肝臓に負担をかけるだけでなく、腸内環境にも影響を及ぼし、がんの発生リスクを高めます。喫煙も同様に、体内での細胞の変異を促進し、がんを引き起こす可能性があります。肥満もまた、体内のホルモンバランスを変え、がんのリスクを増加させる要因とされています。健康的な生活習慣を心がけることが、がんの予防に繋がります。

がんになりやすい年齢

大腸がんの発生は年齢とも関連しています。40代から罹患率が上昇し始め、特に50代で急増します。このため、特に40歳以上の方は定期的な検査を受けることが推奨されます。

大腸がんは早期発見が非常に重要であり、可能な限り早く発見することで約99%の確率で完治が期待できます。

大腸がんのステージ

  • ステージ0:がんが大腸の粘膜にとどまる。

  • ステージI:がんが大腸の壁ににとどまる。

  • ステージII:がんが大腸の壁を貫通しているが、他の臓器やリンパ節には転移していない。

  • ステージIII:がんが近くのリンパ節に転移しているが、遠隔の臓器への転移はない。

  • ステージIV:がんが他の臓器や腹膜に転移している。

ステージ0~Ⅱの5年生存率は90%を超えていますが、ステージⅣまで進行すると、5年生存率は急激に低下し、18.7%となっています。早期にがんを発見し、治療を行うことで、大腸がんを治すことができます。

大腸がんの検査方法

便潜血検査

便潜血検査は、一般的な健康診断で行われている大腸がんの初期症状を見逃さないための重要な検査方法です。

この検査では、便の中に目に見えない血液成分が含まれているかどうかを調べます。大腸がんやポリープなどの病変からの微小な出血を検出することで、早期発見につなげることができます。

もしも陽性反応が出た場合には、さらなる精密検査として大腸内視鏡検査が推奨されます。

大腸カメラ(内視鏡)検査

大腸カメラ(内視鏡)検査は、大腸がんやその他の異常を直接チェックするための最も確実な検査方法です。

この検査では、内視鏡カメラを用いて大腸の内部を直に観察することができます。便潜血検査で陽性となった場合や自覚症状がある場合は、内視鏡検査を受診することが進行を防ぐために重要です。

この検査では、ポリープの発見と同時にその場で除去することも可能です。また、何らかの病変が見つかった場合には、組織を採取して病理組織検査を行い、確実な診断ができます。

京都市伏見区のなかた内科・胃腸内科クリニックでは、感度96%、特異度98%の精度を誇るAIによる病変検出サポート(OLYMPUS社のEndoBrain)を京都府下のクリニックで初導入しており、肉眼で発見しにくいわずかな異変も発見できる精緻な大腸内視鏡検査が可能です。

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まとめ:早期発見に向けた予防と対策

大腸がんは初期症状が乏しいため、その早期発見が非常に重要です。症状が現れた時点で既に進行している可能性があるため、定期的な検査が健康管理において欠かせません。

40歳以上の方は、自覚症状がなくても3年に1度のペースくらいで大腸カメラ(内視鏡検査)を受けるようにましょう。この検査は大腸の状態を直接観察でき、早期に悪性腫瘍を見つけることが可能です。

大腸がんの予防としては、リスク因子を減らすことが重要です。食生活を見直し、運動を取り入れ、喫煙や過度の飲酒を控えることで、がんのリスクを低減できます。また、家族に大腸がん患者がいる方は、特に注意が必要です。日常的に自分の体調をチェックし、少しでも異常を感じた場合には医療機関の受診を心掛けましょう。

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