【医師監修】放置すると危険!血便や下血から考えられる病気・受診のタイミングについて

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2026.07.27

【医師監修】放置すると危険!血便や下血から考えられる病気・受診のタイミングについて

トイレットペーパーに血がついていたり、便に赤いものが混ざっていたりすると、誰もが驚き、不安になるものです。「もしかして重大な病気かも...」と心配になりますよね。

血便の原因には、比較的軽度な痔から、治療が必要な炎症性腸疾患、大腸ポリープ、大腸がんまで様々あります。大切なのは「放置しないこと」と「自己判断しないこと」です。

本コラムでは、血便や下血が確認された際の注意点や考えられる病気などを、消化器内視鏡専門医である京都市伏見区にあるなかた内科・胃腸内科クリニック院長監修で、わかりやすく解説しています。

血便の色・質から考えられる特徴と主な疾患

ひとくちに「血便」といっても、便の色や状態によって出血している場所を判断できる場合があります。

鮮紅色(鮮やかな赤い血)

イラスト01.png

鮮紅色の血便は、トイレットペーパーにつく、便の表面に付着している、排便時にポタポタ落ちるなどの特徴があります。

「痔だろう」と自己判断して放置されやすいのですが、実際には直腸やS状結腸に重大な病気が隠れているケースが少なくありません。「大腸がんやポリープを放置しないため」に必ず大腸カメラ等の精密検査を受ける必要があります。

鮮紅色の血便から考えられる主な疾患

暗赤色(黒ずんだ赤い血)

イラスト02.png

便の中に血が混ざり込んでいる、ジャムのような粘血便です。

肛門から少し離れた大腸の奥(盲腸〜横行結腸〜下行結腸など)で出血している可能性があります。鮮紅色の血便と同様、重大な大腸の病気が隠れている可能性があるため、必ず大腸カメラ等の精密検査を受ける必要があります。

暗赤色の血便から考えられる主な疾患

黒色便(タール便・真っ黒な便)

イラスト03.png

海苔の佃煮のように真っ黒でドロッとした便で、胃や十二指腸など、上部消化管からの出血が考えられ、下血といいます。
黒色便は大量出血を起こしているリスクが高く、特に危険な状態となっている可能性があります。夜間や休日でも躊躇せず病院(救急外来含む)へ行くレベルで警戒してください。

黒色便の下血から考えられる主な疾患

血便や下血を確認したときの受診の緊急度

血便や下血は「緊急(救急レベル)」「数日以内(早めの受診)」「検査予約(計画的)」の3つの段階に分かれます。

【超緊急】今すぐ病院へ(夜間・休日でも救急受診・救急車)

生命に関わる大量出血や、出血性ショックを起こしている可能性があります。

全身の症状
  • めまい、立ちくらみ、ふらつき、意識が遠のく
  • 冷や汗が止まらない、顔色が悪い(青白い)
  • 脈が速い、息切れ、動悸がする
便・出血の状態
  • 黒色便(タール便)が出た(海苔の佃煮やイカ墨のように真っ黒でドロッとしている)
  • 大量に出血している(便器が真っ赤になる、血の塊が大量に出る)
  • 血を吐く(吐血)症状も伴っている
お腹の症状
  • 激しい腹痛
  • 耐えがたい胃の痛み
  • 吐き気・嘔吐がある

【早期受診】数日以内に消化器内科を受診

今すぐ倒れるような症状がなくても、放置すると病気が進行するリスクが高いため、1週間以内の早めの受診が必要です。

  • 一度でも血便や下血が確認できた(一時的に止まっても原因が消えたわけではありません)
  • 暗赤色(黒ずんだ赤・ジャム状)の血便が出た
  • 便にドロッとした粘液(粘血便)が混ざっている
  • 微熱やだるさ、慢性的な下痢・腹痛を繰り返している
  • 便が急速に細くなった、残便感(便が出きらない感じ)がある
  • 体重が理由なく減ってきている

【計画的受診】1〜2ヶ月以内に検査の予約を入れる

健康診断の「便潜血検査」で陽性(要再検査・要精査)が出た場合は、見た目に血が混ざっていなくても、腸の奥で微量の出血が起きています。「1回だけ陽性だったから」「きっと痔だろう」と自己判断せず、必ず大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の予約を取りましょう。

血便が出たら大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)をうけるべき?

たとえ痛みがなくても、血便は体の奥からの大切なサインです。そのため、血便が出た場合は原則として「大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)」を受けることを強くおすすめします。

理由①「痔だろう」という自己判断は危険だから

血便の原因で最も多いのは「痔(いぼ痔・切れ痔)」ですが、「痔」と「大腸がん」や「ポリープ」が同時に存在するケースは珍しくありません。 「いつもの痔だろう」と放置している間に、奥に隠れた大腸がんが進行してしまうのが最も避けたいパターンです。

理由②出血の「本当の場所」と「原因」を特定できる検査だから

お尻からの出血(鮮紅色・暗赤色)は、肛門〜直腸〜大腸のどこかで起きています。 大腸カメラであれば、大腸全体の粘膜を直接観察できるため、小さな病変も見逃さず、精度の高い診断が可能です。

理由③「予防と治療」がその場でできるから

大腸カメラでは、検査中に大腸ポリープ(がんの芽)が見つかった場合、可能なものはその場で切除することが可能です。これにより、将来の大腸がん予防へとつなげることができます。

「痛そう」「不安」そのように感じて大腸カメラ検査を迷っていませんか?

大腸カメラに対して「苦しい」「痛い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし現在では、不安に感じられる患者様に対して配慮を行っているクリニックが増えています。

京都市伏見区にあるなかた内科・胃腸内科クリニックでは、患者様に安心して検査を受けていただけるよう、鎮静剤を使用した痛みの少ない大腸カメラ検査を実施しています。
また、京都府内でも導入クリニックが限られているAI内視鏡診断支援機能「EndoBrain」(オリンパス社製)を導入しており、病変の見落としを防ぎ、より精度の高い大腸カメラ(大腸内視鏡検査)をご提供します。

京都市伏見区で、消化器内視鏡専門医による、安心の大腸カメラ検査をお探しの方は、お気軽に当院へご相談ください。

▷ なかた内科・胃腸内科クリニックの大腸カメラ検査について

血便に関するよくあるご質問(FAQ)

Q.血便が出たら何科を受診すればいいですか?

A.基本的には「消化器内科」または「胃腸内科」を受診してください。

大腸カメラなどの精密検査や治療まで一貫して行えるため、最もおすすめです。ただし、明らかな肛門の痛みがあり「切れ痔」や「いぼ痔」が強く疑われる場合は「肛門外科(肛門科)」でも対応可能です。また、真っ黒な便(タール便)が出た場合も胃や十二指腸の検査が可能な消化器内科を受診してください。

Q.痛みのない血便は放置しても大丈夫ですか?

A.いいえ、痛みがなくても絶対に放置しないでください。

実は、大腸がんや大腸ポリープ、内痔核(痛まないいぼ痔)の初期症状は「痛みのない血便」であることがほとんどです。「痛くないから大したことない」と自己判断して放置すると、重大な病気の発見が遅れる危険があります。一度でも血便を確認したら、早めに医療機関を受診しましょう。

Q.血便が一度だけで止まった場合も受診が必要ですか?

A.はい、一度だけで止まった場合でも受診をおすすめします。

大腸がんやポリープ、大腸憩室からの出血は、「出たり止まったり」を繰り返すのが大きな特徴です。「止まった=治った」わけではありません。一時的に出血が治まっても原因そのものが消えたわけではないため、早期発見のために大腸カメラなどの検査を受けることが重要です。

Q.便潜血検査で1回だけ陽性でした。精密検査(大腸カメラ)は必要ですか?

A.はい、1回だけの陽性であっても必ず大腸カメラ検査を受けてください。

便潜血検査は2回中1回でも陽性(要再検査)が出たら、「腸のどこかで出血しているサイン」です。「たまたま痔の血が混ざっただけだろう」と自己判断せず、必ず精密検査を受けましょう。検診で陽性が出た方のうち、約3〜5%で大腸がん、約30〜40%で大腸ポリープが見つかると言われています。

Q. 血便が出たとき、受診する前に準備しておくことはありますか?

A.スマホで「便や血の状態」を撮影しておくと診察がスムーズです。

受診時には、医師に以下の情報を伝えると適切な診断に役立ちます。

  • 便の写真(トイレットペーパーについた血や、便器の中の状態)
  • 便の色と状態(鮮やかな赤、黒ずんだ赤、真っ黒なタール状など)
  • 出血の仕方(紙につく程度、ポタポタ落ちる、全体に混ざっている)
  • お腹の痛みや下痢など、他の症状の有無

まとめ:血便に気づいたら、消化器内科へ早めのご相談を

血便は、体が発している「一度お腹の中をチェックしてみてほしい」という大切なサインです。

一時的に血が止まったとしても、原因が解決していない場合もあります。「大腸カメラは怖いから...」と先延ばしにせず、まずは一度、消化器内科や内視鏡クリニックにご相談ください。

 

当院は京都市伏見区にある内科・消化器内科です。患者様に安心して大腸カメラ検査を受けていただくために、ご負担を最小限に抑えるための取り組みを行っております。

早期発見・早期治療が、あなたとお悩みを解消する一番の近道です。

【この記事の監修】

なかた内科・胃腸内科クリニック院長 中田智之

資格
  • 日本内科学会 認定内科医
  • 日本消化器病学会 消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
  • 日本消化管学会 胃腸科認定医
  • 日本ACLS協会 ACLSプロバイダー
  • 日本抗加齢医学会 日本抗加齢医学専門医
  • 医学博士(甲 大阪医科薬科大学)
  • 日本消化管学会 便通マネージメントドクター
  • 緩和ケア研修会修了
専門分野
  • 消化器内科疾患

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